築100年の木の家 断熱改修5年目の冬

断熱リフォー豊橋市で断熱リフォームが

設楽の標高約360mにある築100年の古民家、2月上中、外気温2度、午前11時のダイニングの温度計です。室温は約19度。足元と天井との温度差もほとんどありません。快適です。
古民家の断熱工事 豊橋市

右奥天井近くに見えるのが温度計です。天井は低くて2.1m程度しかありません。実はこの家は60年ほど前に移築しています。山間部の家は道路を挟んで高低差が異なる敷地も多く、この家の場合道路からの出入りは2階部分(この写真の階)でこの下に1階が、上に3階がありました。三階建ての2階部分から上を移築してるため材料の都合で、階高が低めに抑えてあります。
築100年の家の断熱改修 豊橋市

そしてキッチンの横には変則4.5畳の玄関室と奥に7.5畳の居室があり、脱衣、トイレ、浴室を含めると合計30畳を一つの空間として扉を開放して暖房しています。それで室内がこの程度に保たれていますのでかなりの保温性があります。

 まず断熱改修にあたって考えたのは、すでにある廊下や玄関土間や二階、使わない部屋を断熱空間として使う事でした。

空気は熱を蓄える力が弱い、つまり熱を伝えにくい性質があります。羽毛布団やフリースなど身近なもので暖かく保温してくれるものがフカフカなのは、空気をたくさん含ませて熱を遮っているわけです。住宅に使われるサッシのガラスはペアガラス、トリプルガラス(二重ガラス、三重ガラス)などは、ガラス間に空気を閉じ込め熱を遮っています。

今回は建物外部の建具(60年前の木製建具です)はそのままにして、廊下や縁側との間に樹脂サッシをはめました。廊下や縁側部分の上は屋根ですが、それ以外の箇所は二階が載っているので二階の部屋は普段使わないので断熱層として考えました。板張り床や平屋部分には断熱材を施工しましたので、サッシと断熱材で断熱層を途切れなく設けた形になりました。




蓄熱式電気暖房 豊橋市の工務店 建築工房ハミング

TVの下の白い箱がこの家の暖房器具です。7.5畳の部屋とダイニングに設置してあります。あまり見かけないスタイルですが深夜電力を利用した蓄熱ストーブです。仕組みはシンプルで夜間の安い電気を利用してヒーターで内部の蓄熱レンガに熱を蓄え、昼間はその熱が緩やかに放射されるのでそれで部屋を暖めます。すぐに温める器具ではないためスイッチはありません。シーズン中はつけっぱなしです。温度コントロールはある程度出来ますがローテク暖房機なので細かな温度設定は出来ません。火を扱わないので安全、コントロール不要で、全室暖房と高齢者にはもってこいの器具です。設置する場合には家の断熱状況から解析して器具の台数や能力を選定します。 断熱改修は健康のためにも、これからはどんどん普及すると思いますが単に設備を交換すれば良いわけではありません。隙間なく熱を遮断する、家全体で考える、費用対効果を考えることを心掛けないとお金を掛けた割に大して効果が無い残念な結果になります。