【山の見学会】奥三河の森の杉とヒノキで作る家 木のふる里へ行ってきました。

先日、山の見学会へ行ってきました。主催された新城市の(株)杉生さんに集合。木材加工の様子の見学からスタート。写真は板のジョイント部分の凹凸加工、表面の仕上げを一度に行う4軸モルダーと言う機械です。昔は大工さんが手加工で何時間もかけた作業が数十秒で完了します。安定した品質と作業手間のコストダウンができるのでハミングの板材はこの機械のお世話になってます。
今回の参加者は、木の家や山の事に関心のある方ばかりで、名古屋大学の助教授や名古屋の工務店の社長さんなど昔お世話になった方々も参加されてとても楽しかったです。

その後、鳳来町の山幸材木店さんへ移動。微妙に丸太をずらして木の繊維を傷めない様に製材する技術や丸太の管理の様子を見学。写真は杉の板を挽いてるところです。丸太を見れば節のあるなしは分かりますので、こちらの木は節ありの板に挽いています。最終的に15㎜仕上がりにする場合は20㎜の厚みに挽きます。5㎜は乾燥して痩せる分と反りを取るためと仕上げのために削る分です。いかに無駄なく(捨てるところなく)製材するかも腕の見せ所なんです。大体この状態で含水率80~100%ですが、家の材料として使われるまでに板材は15%まで乾燥させます。ですから挽き立てのこの木の表面は水分でベタベタです。
昔、材木屋の小僧の頃を思い出しました。当時は下地材や柱材は、このような製材したてのズブ生の木が梱包されて市場に送られてきました。担いで陳列するのですが手袋も肩もビショビショになって嫌だったな~。【毎日、大型トラック1台分の木材を担いでました。】

こちらは杉の丸太の山。こんな丸太の山がたくさんありました。これから皮を剥いて野ざらしにして丸太の段階でも乾燥させます。

午後からは東栄町の山へ移動して樹齢100年のヒノキの伐採を見学。伐採は何度見ても迫力がありますね。ヒノキなので根元の太さは直径60センチくらい。林道脇なので気楽に見学できましたが、以前には伐採現場まで山道を何十分か登ったこともあるそうです。山道は自然歩道とは違いますので見学者は慣れてないから大変だったみたい。今回はとってもラッキーです。

林道なので林道を塞いで通行する車を止めても平気なんですよ。この日も三遠南信道の佐久間・東栄間の工事車両が10分おきくらいに来ましたが、そのたび通行止めで作業。林道なので林業作業が通行より優先なんです。それでもダンプカーを何台も止めておけないので大急ぎで方付けます。まずは、枝をチェーンソ―で取り払います。

見学者も止まってるダンプカーが気になるので自発的にお手伝いです。切り落とした枝を引きずって方付けました。いつもはこんな作業は無いそうです。「今回は参加型の見学会だ~。」と、だれか言ってました(笑)。
今回伐採した木は太いので根元は桁(横架材・高い所で横に渡して使う材料)にして、上の方は土台や板を取るそうです。木の香りが充満する中での見学で、木のエネルギーをいっぱい貰って帰路につきました。
参加費は一人1000円、獅子鍋のお昼ご飯付きでした。お子さん連れで家族で参加するのにも丁度良い見学会でした。秋にも開催されるそうですので、興味のある方はご一緒しましょう!