奥三河の木と左官塗り壁と和紙クロスで作る家の内装工事 豊橋市大岩町H様邸

珪藻土クロス 豊橋市大岩町

クロス工事が進んでます。山路君と福岡君の名コンビで今回も頑張ってくれてます。2階のホールは粒子の大きな珪藻土のクロスです。ビニールクロスと比べると珪藻土クロスはノリを付けてから貼るまでの時間が短いので、まとめて糊付けして保管できる時間限られるので、糊付けしては貼って、貼っては糊付けと手間が掛かります。厚くて重いので貼りにくい、硬くて切りにくくカッターの刃がすぐ傷むと三拍子そろった厄介なクロスです(笑)。

貼りにくいクロスは気合を入れて丁寧に工事しないとキレイに仕上がりません。厚いクロスはジョイント部分が目立ちやすいのですが上手な彼らが貼ると、ほとんど分かりません。見学会で「これ、塗りカベですか?」と聞かれることも良くあります。頼もしい二人です。

珪藻土クロス工事 豊橋市大岩町

こちらが出来あがり。画面だと分かりづらいかもしれませんが、光の反射具合が穏やかで優しい感じです。絵で言えば印象派の光のテイストを感じさせます。

話はそれますが、高校時代に美術の本の印象派の絵の光の表現にすごく憧れてました。埼玉の材木屋勤務の頃は上野の国立西洋美術館へ絵を見に時々行ってましたが(コルビジェが設計した例の世界遺産に登録された美術館ですよ。)、そこでモネの睡蓮なんかを見て「おおー、これが本に載っとった絵か~!!!」と、田舎の子らしくムチャククチャ感動したのを思い出します(笑)。

光と影がモノの表情を左右しますが、穏やかな光は人間をリラックスさせる。木や土など表情が均一でないものが人間にとって優しい光を与えてくれるのだと思います。

2階ホール珪藻土クロス 豊橋市大岩町

こちらは階段前の2階ホール。
キッチン内装クロス 豊橋市大岩町

そしてこちらはキッチン。近くで見てもほとんどジョイントが分かりません。
内装工事 豊橋市大岩町

内装工事は工事が重なることも、ママあります。左官屋さんは目地処理、クロス屋は糊付け、その向こうでは監督が巾木の隙間を処理してます。ムク材の特徴の一つは伸び縮することですが新築時には縮みが進行します。その後は収縮が止まり季節によって伸び縮みするようになります。乾燥材を使ってはいますが締めっ切った室内の安定した空間の中では、針葉樹は天井の梁を筆頭に、体積の大きなものほど縮みます。枠材や巾木も多少は変化します。住みだしてから木のが縮むと壁のクロス、シックイとの隙間が目立つことも・・・。完璧に防げないことは分かってますが、腕の良いまじめな職人さんほど「出来るだけ。」、「精一杯。」、「何とかして・・・。」などと言いながら下地処理を丁寧にします。仕上げよりも下地処理の方が、手間と時間が掛かります。
紙やすり掛け 豊橋市大岩町

そして現場では、そんな「何とか少しでもキレイに仕上げたい!」と誰よりも思う一人の男がサンドペーパを片手にウロついてたのでした。そう、木工パテの名手「紙やすりのササリン」です(笑)。
階段窓 豊橋市大岩町

ここはは階段の途中、周り階段部分の壁ですが、次回はこの辺のウンチクをお伝えしましょう!