ムクの木と自然素材で耐久性の高い家を建てる


この前、杉の赤身は腐りにくいと書きました。

杉の赤身以外にもヒノキもじょうぶで長持ちします。


さて、木の家を長持ちさせ、シロアリや腐れから守る簡単で確実な方法が有ります。

それは適材適所に使い分けること。

今日は【使うと危険な、絶対使いたくない木】の話を書きます。


ホワイトウッドは腐る

さて、これは「暮らしの安全」という雑誌の、柱を野ざらしにしてどうなったか?という記事です。

元記事は林材新聞社さん発行のアルチエッポという新聞。


さて、右端のホワイトウッドは4年半でボロボロです。

ホワイトウッドは工務店、ハウスメーカーを問わずあたりまえに使われてる木です。


「野ざらしだからでしょ。壁の中とは環境が違うから極端な例を取り上げても・・・」

と言うご意見はあるかもしれません。

でも、現場の人間からすると「壁の中の方が、風もあたらず蒸れやすいからもっと早く傷みそう」って思います。




薬剤処理すれば安心でしょうか?

現場塗りでは無く、薬剤を圧力で注入処理するより強力な方法でも、表面から1~2センチ染み込むだけです。

現場でビスや釘を打つ必要がありますが、2センチ以上は打ち込みます。

そこから水が浸入すれば完全アウト(涙)

水が入らなくても、周りに緑が豊富、水辺とか日陰で湿気やすい場所など、湿気が多い場所では壁の中も湿気るので腐る可能性があります。


また、集成材なら安心かと言えば傷みやすい木を張り合わせたところで木の性質が変わるわけでは無いので関係ありません。



樹種による耐久性

ホワイトウッドの腐りやすさは、行政機関のデータでも耐久性は極小とあります。

間違いない(笑)


さて図の赤枠の上にウエスタンヘムロック(ベイツガ)が有ります。(北アメリカ産の針葉樹)

今から数十年まえ私が材木屋の新人のころ、この木のコトをこんな風に教わりました。

「これは長持ちしない木だから、注文住宅では使わない。借家やアパートや建売住宅用の木だよ。」

【当時まだホワイトウッドは柱材として輸入されてなかったです】


 なのでホワイトウッド集成柱や梁を初めて見た時は、腰が抜けるほどビックりしました(笑)。

 木材を扱う人間には信じられないことでした。



樹種による耐蟻性の違い

ちなみに耐蟻性(シロアリに食われやすいかどうか)も、ホワイトウッドは最悪です。

加圧注入でも心配なのに、現場でシロアリやさんが薬を吹き付ける程度じゃあね・・・


長年住む間にはどんなことが起きるか分かりません。

台風も強烈になって来てるし・・・


耐震性は木が腐ったり傷んでないことが大前提です。

ホワイトウッドやレッドウッドの柱や梁に防蟻材を塗って、耐震等級3て言われてもね(苦笑)


ハミングも工務店ですから、自社で施工した以外の家のリフォームとかで土台や柱が傷んだのを直すこともあります。

つくづく材料次第だなと思います。


だから丈夫な奥三河のムク材と自然素材で、使い勝手が良くて収納が充実した間取りで、暑くなくて寒くない省エネ、耐震性がいつまでも変わらない家がベストだと思って建ててます。